その後、昭和30年(1955)から趣向を変え「二本松の菊人形」として、福島県立霞ヶ城公園を会場に菊人形展が開催されるようになり、今年で65回目となります。
今年のテーマは『源氏物語』
二本松上川崎地区に伝わる「上川崎和紙」は、平安時代に「みちのく紙」と呼ばれ、多くの貴族たちに愛用されました。
また、紫式部や清少納言たちに愛された「まゆみがみ」は、ここで漉かれたともいわれています。
そんなゆかりも感じられる、紫式部による世界最古の長編小説といわれる『源氏物語』。
千年の時を超えて、日本のみならず世界で愛され続ける物語を中心に、平安時代の華やかな世界を色鮮やかな菊人形で表現します。
「春の御殿」「桐壺」「紫式部」「理想郷」など9場面40体の菊人形を展示します。
菊人形は、幕末(1853~1858)が起源と言われてます。
二本松では、松山善太郎という方が、江戸伝統の栽培技術を導入して菊栽培を始めたのがはじまりです。
次第に愛好者が増え、菊花展となり、昭和3年(1928)に五柱神社境内(本町地内)で菊人形展が開催され、昭和10年(1935)には久保丁(本町地内)で消防団の自動車ポンプ購入資金を調達するため、菊人形展を開くほどになりました。
その後、昭和30年(1955)から趣向を変え「二本松の菊人形」として、福島県立霞ヶ城公園を会場に菊人形展が開催されるようになり、今年で65回目となります。
菊人形には「菊師」「人形師」「大道具師」「小道具師」「背景師」と、様々な専門家が関わっています。
その中でも、「菊師」の方々は菊人形開催期間中、付きっきりで人形のお世話をします。
菊の寿命は、一日に何度も水を補給してあげても10日ほどです。
菊が枯れてくると、人形は衣装替えをします。
48日の開催期間中、一体の菊人形は4~5回衣装替えをします。
衣装替えされた菊人形は、表情が変わります。
菊の束の色は一つとして同じものは無いので、衣装替えの度に色合い・雰囲気が変わっていきます。
ですので、開催期間中、何度入場しても楽しんでもらえます。
着替え中の人形も観れますし、もしかしたら菊付けの体験も出来ちゃうかもしれません。
※菊師のみなさんは、忙しく作業中ですので、お仕事の邪魔にならないようご注意ください。
同時開催で『にほんまつマムフェスティバル』も開催。
母の日やブライダルなどでも使われ人気となっているマム(洋菊)。
菊のまち二本松が誇る品質の良いおしゃれなマムを使った新たなイベントです。
フラワーウォールやシンボルオブジェなどのフォトスポットもたくさん。
迷路やワークショップなど、家族みんなで楽しめるイベントです。
伝統的な菊のイメージと違った新たなマムの世界をご体感ください。
期間中の毎週日曜日・月曜日には、お子様連れのママや若い世代のお客様にもお楽しみいただける、体験や物販ブースが並ぶ「おしろやマルシェ」も開催します。
その他催し
「福島県菊花品評大会」…福島県内の菊花愛好者団体のみなさんが丹精込めて作り上げる「大菊三本仕立て(盆養)」が、約200点出品されます。
最優秀作品には「内閣総理大臣賞」が授与されます。
「二本松菊花品評大会」…二本松市内の菊花愛好者団体「二本松菊花愛好会」の会員のみなさんから、17部門・約600点が出品され、その技を競います。
「大多輪(千輪咲)」の部の最優秀作品には、「法務大臣賞」が授与されます。
「二本松市物産展」…二本松の銘菓や銘酒、工芸品や加工食品など、様々な特産品がお求めいただけます。